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日本的クレド経営のすすめ 経営革新等認定支援機関

ミラノ万博

ミラノ万博を見てきました。

久しぶりのイタリア訪問でしたが、せっかくの機会でもあり、朝いちばんから夜遅くまで多くのパビリオンを見学、日本館をはじめイタリア、アメリカ、フランス、ドイツ、中国、韓国、ロシア、カタール等片っ端から興味のある国やパビリオンを見て回りました。

今回の万博のテーマは「食」。

6次産業化プランナーとしても見逃すわけにはいきません。

世界の国が「食」に対してどのようなイメージを抱いているのか、非常に興味がありました。

その中で、日本館の映像やパフォーマンスによる展示は結構よくできており、誇らしく思えました。

残念なのは炎天下、1時間以上待つお客様に対して、気配りがなかったこと。

思わずうろうろとただ長蛇の列を見ている責任者に、壁面を木陰として利用するよう並び方の工夫をすること、他のパビリオンのように傘を設置したり、工夫をするよう提案をしました。

何様と思われたかもしれませんが、すぐに列の並び方は工夫されたようでした。

ドイツ館では設置型の大きな傘が置かれ、メキシコ館では並ぶ顧客に傘を貸し出していました。

ミストを流している館もありました。

内容がいくら良くても、子供や老人の並ぶ列を見れば、日本流の「おもてなし」の心はすぐに気が付いてほしいのに、ちょっと残念な気がしました。

オリンピックに向けて、格好の宣伝になるはずの機会。

なぜ並ぶ人の立場に立てないのか、残念でなりませんでした。

日本館を見終わった感激も、長時間待たされた後味の悪さで、やや薄れてしまいます。

それも外でも館内でも映像放映のため待たされる時間が長く、運営方法への工夫がほしかったと思われます。

内容については、日本の食、中でも箸の使い方を映像とパフォーマンスで紹介する最後の演出は面白かったのですが、日本の食がなぜ安心安全でおいしいのかの紹介はありませんでした。

したがって中国も韓国も箸の文化をそれぞれ紹介しており、アジア圏の文化の一つとして見学した人には映るだけのように思われました。

つまり日本の「作法」としての箸文化を伝えられたのかは疑問です。

中国館では国の文化を伝える映像に新幹線も出てきました。

国力を鼓舞する内容は、中国館としてみるから中国なのですが、日本の内容でもおかしくない組み立て方でした。

文化の平準化がここでも起こっているのかとふと感じた次第です。

世界のパビリオンを見て回ると気が付くのが、外観に木材を使ったところが非常に多く見られたこと。

外観だけでなく、今回ほど「木」についても意識させられたことはありません。

「木」の使い方の工夫は、いくらでもあることに気が付かされます。

日本の間伐材の使い方など、林業も復活をしてほしいもの。

人口減少社会の中で、そのため日本の若者の観光客が少なくなったわけではありませんが、これからの日本の行く末にふと寂しさを感じた今回の旅行ではありました。

 

 

 

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